June 09, 2005

幸せになれる小さな法則

一緒に食べていい?

今日の写真は風太君。
チイチイちゃんのお食事中に「ボクも一緒に食べていい?」と言いたげな表情。

朝日新聞の最初の報道から約三週間、騒ぎも多少は収まっている事を期待して千葉市動物公園に行ってきました。
しかし開門と同時に入場したにも関わらず、レッサーパンダの放飼場の前にはカメラマンが10人ほど、三脚を立ててカメラを構えていました。お仕事、ご苦労さんです(ちょっと皮肉)。

午前中は園児や小学校低学年の見学が多く、午後は大人の一般客が多いようでした。
放飼場を取り囲む来園者の後ろに、仕事の合間を縫って飼育員さんがハンドマイクを持って立っていたようでした。
「ようでした」というのは、人垣が凄くて、自分の立っていた場所を移動してしまうと元の位置には戻れないので動き回る事ができず、人垣から離れて初めて飼育員さんが立っていた事に気付いたからなのです。

レッサーパンダの飼育員さんは、他の時間にはカピパラの世話をしていたり行ったり来たりで忙しそう。
更に飼育員さんに場内整理まで求めるのは酷な気がします。
でも、風太君に向けて放たれるカメラのフラッシュの嵐は、結局一度も注意をする人が現れず、これでいいの?という感が否めません。

また、大人が多かった午後はそうでもありませんでしたが、午前中は子供の「立ってー!」コールがかなり騒々しかったです。
先生が前もって注意していても、アレなんですか?
でも引率の先生自らカメラのフラッシュをたいていたから、まさか何の注意も事前調査せずに園児を引率されて来たりしてはいませんよね?

しかし最も興味深かったのは、大人の来園者がある観点から分けると、パッキリと二種類に分けられる事。
それは「立たなかったけれど可愛い姿を見る事ができて良かった」派と、「立たないなら、わざわざ来たのは無駄だったね」派。
私の隣にいたご婦人の二人連れは「可愛いわ〜」の連発で、立ち姿を見ないまま満足して場所を離れて行きました。
一方では「立たないの?つまんないっ」と吐き捨てて去って行く人もいました。

同じ物を見ても感ずる事がこんなに違うのなら、自分は前者でありたいと思います。
たとえ目的を果たせなくても、今自分の得られる範囲の中で良い事を発見して心に幸せを感じていたい。
自分の考え方ひとつで変えられるのだから、手間も金もかからず簡単な事です。

そんな小さな、でも大切な事を私に教えてくれた風太君。
そのことと引き換えに、彼の小さな身体は人々の視線と騒々しさとフラッシュの光にさらされる毎日です。
それが小さな風太君の命を縮めないよう、それだけを心から祈っています。
Posted by redpanda at 08:41 P | from category: 千葉市動物公園 | TrackBacks
Comments

ぴっぴ:

やっぱりまだまだ混雑しているようですね。
今までだったら休日でもせいぜいが周りを取り囲む人がいるぐらいで済んだのに…

フラッシュどうにかならないものでしょうかね。
動物園の入り口で風太くんに関するお願いのチラシでも配るとか…

幼稚園児の引率の先生、キチンとした注意が出来る人が減りましたよね。
先にいるお客さんの間に大勢で割り込ませたり、コールさせたりやりたい放題。
あげくには子供達を使って自分たちも良い位置で見るとか、そんな酷い例も少なくないのが残念です。
(June 09, 2005 09:58 P)

yo-co:

ぴっぴさん
実際に現場に行って自分の目で確認してみないと判らない、と今度ばかりは痛感しました。
放飼場の周囲に「フラッシュ禁止」の注意書きさえないのは残念です。
せめてもの救いは、ほんの数人ですが直接「フラッシュは使わないでいて貰えませんか」と
お願いした方が嫌な顔をせず了解してくれたことでしょうか。

また誰もが口々に「立ってー」と叫んだりはしていなくても、放飼場を取り囲むように
三重か四重の人垣ができていれば十分騒々しく、あの喧噪に常に晒されるのでは
レッサーパンダ達は神経の休まる暇は本当にないだろうと容易に想像できます。
動物園には先手先手で対応策を打って欲しいと思います。
(June 10, 2005 12:34 P)

中山:

こんにちは、yo-cosaさん。
またお邪魔させていただきました。
風太君可愛いですねぇ〜。チイチイちゃんとは仲良くなれたのでしょうか。
従兄の風太君がジャニーズに入ったとすれば、ロン君は関取を目指すしかない感じですよが、でも太ってたっていいです。夢見のみんみんちゃん(って思い込んでるレッサーパンダ)だってむちむちです。病気が心配ですが、コロコロしてる方が可愛いですよぉ(ちょっと負け惜しみ/笑)。
レッサーに限らず動物達は皆可愛いですよね。彼らの無邪気な姿を見ていれば嫌なことは忘れられます。だからこそ狭い中で暮らしている彼等がくつろげるように見る側も考えないといけないですよね。
日本人はすぐブームにとびつくけど忘れるのも早いので、風太君達には何とか今を乗り切ってほしいです。
(June 10, 2005 03:46 P)

りお:

あ〜あ・・・やっぱりまだそんな状態ですか。
悲しいですね。

幼稚園児の引率は先生のときと保護者のときがありますが、両者とも自分勝手な人たちが多いです。
遠足だって学びの場なのになぁ・・・

CMが始まったので、また波が押し寄せるのでしょうねー・・・。
はぁ・・・
(June 10, 2005 07:17 P)

yo-co:

中山さん
「チィチィちゃんLOVE!」を全身で表現している風太君に対し、
チィチィちゃんはまだ風太君をただの同居人(同居パンダ)としか思っておらず、
「アタシだって負けないモン!」と身体を大きく見せようと立ち上がります。
そうすると「ボクは大きくて強いパンダなんだゾ」と風太君が立ち上がるわけですね。
まだ風太君の片思いみたいですが、江戸川区のレッサーパンダ夫婦に比べたら、二頭の距離は
ずーっと近いと思いました。

従兄弟同士の風太君とロン君、「ジャニーズと関取」に笑ってしまいました。
追いかけたくなっちゃうようなガールフレンドがロン君の前にも現れたら、痩せられるのでしょうか。
(June 11, 2005 05:40 P)

yo-co:

りおさん
そう、「まだ」こんな状態なんです…。
「静かに見てね」の張り紙も功を奏さず、でも一人一人に話しかけてお願いすれば
理解して下さるので、単に注意書きが目に入っていないだけなんですよね。
上のぴっぴさんのコメントにある通り、入り口でチラシ配りというのが
最も効果的なのかも知れません。

遠足で来た園児たちの場合、頼みの綱は引率の先生と保護者だけれど、
動物園側にとってはお客様でもあるから
事前に厳しく注意を徹底しておくという事は無理なのでしょうか。
(June 11, 2005 05:56 P)
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