May 20, 2005
風太君、全国的なアイドルになる
今朝のニュースでも「直立するレッサーパンダ」、千葉市動物公園の風太君が取り上げられまくっています。
ちょっと、どうかしています。
風太君は確かに上手に立ち上がることで一部のレッサーパンダ・ファンの間でだけ有名でしたが、公共のメディアである新聞やテレビが大々的に取り上げるような話題ではないでしょう。
風太君は笹の葉を食べている時も、水を飲んでいる時も、東屋で寝ている時も可愛いんです。
それを立ち姿の珍しさだけで大げさに採り上げて、風太君を見るために動物園に行った人達は風太君に立ち上がることだけを求めるのです。
ヒトのエゴは時々ほんとうに残酷です。
動物園の開園時間中、子供のけたたましい高い声で「レッサーパンダ、立てー!」と叫ばれ、大勢の人々に取り囲まれ注目されることで、風太君の小さな身体にどれほどの負担がかかるのでしょうか。
なかなか立たない風太君に動物園関係者が放飼場の片隅から呼びかけて立ち上がらせている様子がテレビで放送されていましたが、今後それを真似て風太君に向かって手を伸ばす客が増えないとも限りません。
無知な客が怪しい行為をしないように、騒ぎが収まるまでは動物園のスタッフがきちんと監視するなり何らかの対処をして欲しいと思います。
レッサーパンダは非常に免疫力の弱い動物です。
人間の心ない行為が動物達の生命すら脅かしかねないのです。
レッサーパンダを人気者にするのなら、可愛らしさの陰に隠れた弱さや脆さも共に報道して欲しいものです。
本件に関し、『動物園写真館』のkeijiさんが冷静且つ善意のある清々しい文章を書かれています。
是非、読んでみて下さいね。
風太君がよく立つ場所は飼育員さんの出入りする扉の前です。
扉の周囲を調査する風太君。
時にはちょこんと座って、飼育員さんを待っています。
一枚目の写真は風太君の顔の角度が、ちょうど人間の顔を見上げる角度になっているように見えるのは気のせいじゃないよね。
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