October 16, 2004

ジュニア誕生in江戸川

Oct.2004

朝一番で自転車を飛ばして動物園に行って来ました。

いたいた。ちょうど屋内から外に出てくるところのパンダが一頭。
久し振りに見るユウユウちゃんはずいぶん縮んで毛並みもボサボサです。
一方もう一頭のパンダは木登り中で毛並みもツヤツヤ、でもブナ君も前回見た時より一回り小さくなっているみたい。
と思いつつ見ていたら、木登り中のブナ君が振り向いた!
あっ、これはブナ君ではなくてユウユウちゃんだ!

では地面をおぼつかない足取りでヨチヨチと歩いているのは?
顔がユウユウちゃんそっくりの子パンダじゃないですか!?
江戸川自然動物園のレッサーパンダに、いつの間にかジュニアが誕生していました。

いったいいつから公開していたのでしょう?
それにしてもこのジュニアちゃん、まるでユウユウちゃんが細胞分裂して一頭だけで作ったかのように、ユウユウちゃんだけに似ています。
新米パパのブナ君、どこまでも立場なし。

江戸川のレッサー運動場は高低差があって、高い所へは梯子を上るか木登りで上がるかしか手段はありません。
だから子レッサーが運動場デビューしても、しばらくは地面を歩き回るしかできないと以前から思っていました。
そして実際にジュニアちゃんは、地面をよちよちと歩いてはすぐに屋内に引っ込んでしまい、そのたびにユウユウちゃんが屋外に連れ出そうと誘いに戻っています。

今日のレッサー運動場は動物園のスタッフさんが沢山います。
しかもカメラを構えています。
お話を伺うと、なんと本日がジュニアちゃんの運動場デビューなのだとか。
ジュニアちゃんは七月生まれの一人っ子(性別不明)。
母子のツーショットでいい写真を撮影できたら報道に使うようです。

ユウユウちゃんは何度もジュニアちゃんに向かってプロレスをしかけています。
なかなか教育熱心なママのようです。
一方のジュニアちゃんはママになされるがまま。
もしかしてこんな性格がブナ君に似てしまったのか?

しかし、ママが高い所へ上っていくのを何度も目で追ううちに、なんとジュニアちゃんは段差が自分の身長と同じくらいの高さの梯子を上り始めてしまいました。
ギャラリーはいつジュニアちゃんが梯子の段の間から落っこちるのか、ヒヤヒヤしながら見ています。
でも頼りない動作ながら、遂に梯子を上りきりました。

と思ったらユウユウちゃんの後を追って、何と木登りを始めてしまったのです。
しかもへっぴり腰ながら上へ上へと、どんどん上ってしまい、一番高い枝まで登ってしまいました。
このジュニアちゃん、なかなかチャレンジャーな性格のようです。

さすがに枝の先端までジュニアちゃんが行こうとすると、その度にユウユウちゃんが自分の頭や身体を使ってジュニアちゃんを押し戻していました。
でも木登り上手のユウユウちゃんがどのようにして育ったのか、今日その謎が解けたような気がします。
初日から木登りのスパルタ教育かよ。

それにしても流石レッサーパンダ。
地面を歩くよりずっと、木登りの動作は安定しています。
ギャラリーが常に「今ジュニアちゃんが木から落ちたら、落ちる場所はあそこ」と目測しているのを尻目に、当のジュニアちゃんは試行錯誤を重ねながらそろそろと枝をつたって木を下り始めました。
下りる方が上るよりも難しそうだったのですが、枝から落ちることもなく無事に木から下りることができました。

そして梯子もちゃんと自力で下りて室内へ。
こうしてジュニアちゃんの「初めての木登り」の大冒険は無事生還することができたのです。
結局その後も何度も梯子を上ったり木を上ったり下りたり、多少の危険も冒しつつその度に学習してどんどん木登りのノウハウを蓄積して、動きのバリエーションが増えて行きました。

写真を見て誰もが思うでしょうが、生後三ヶ月でもうこんなに成長しているのです。
赤ちゃんレッサーパンダが運動場に出ていることを聞き付けて、親子連れが詰め掛けたのですが、皆さん目の前にいるのが“赤ちゃん”パンダだと気付かずに「赤ちゃんはどこ?」と探しています。
そう言えば子パンダはもっとピーピー鳴くのかと思っていたのに、このジュニアちゃんは一言も鳴いていなかったような…。

江戸川のレッサーパンダ運動場はガラスも網もないので、何の遮蔽物もなくパンダ達を観察することができます。
レッサーパンダは成長が早いので、ジュニアちゃんがちゃんと子供サイズに見えるのもきっと年内が限界でしょう。
子パンダが間近に観察できる江戸川に来るのなら、今が旬ですよ。

レッサーパンダは雄は子育てには全く関与しない動物なので、暫くはブナ君はバックヤードにお片付けされていて会うことはできないと思います。
たぶん一年の中で今が最もパンダの毛並みが美しい時期だと思うので、グッドルッキングなブナ君に会えないのは残念ですが、オスを子レッサーに近付けるのは危険かも知れないので仕方がないですね。

あと、メイメイ様もバックヤードでご健在であらしゃることが判明しました。良かった。
バックヤードではメイメイ様とブナ君とで、「ばあちゃん、オレとうとうパパになっちゃったよ」「ボンがてておやになったのかえ?やれ目出度や」と報告会が行われているのでしょうか。
Oct.2004

01:04:00 | redpanda | | TrackBacks